講師 日本看取り士会 看取りステーション滋賀「たんぽぽ」所長 西河 美智子 先生
滋賀県内9ヵ所の看取りステーションの代表として誰もが「生きてて良かった」と思えるあったかい命のバトンをつなげるように地域に貢献できればと活動しておられます。
(今日の講義前、看取り士さんの存在を知っている生徒は10%くらいでした。)
1. Quality of death
死が間近に迫った場合、クオリティ・オブ・ライフよりも、どのように死を迎えるかに焦点を当てたQODという考え方が注目されます。
この指標に対して日本は国際レベルの評価は14位です。
1位は英国です。
看取り士は一人一人の最後を幸せにし、残った方に命のバトンを渡す場、大切な最後に寄り添う仕事です。
生まれる時は助産師、死ぬときは看取り士というふうに、治す医療から安らかな死を迎えられる医療を目指しています。
マザーテレサの言葉
「人生の99%は不幸だったとしても、最後の1%が幸せなら、その人の人生は幸せなものに変わる」
2. 終末期医療
延命治療を望む人は少なくなっています。
99%の人は自然のままがいいと言っています。
家族は本人の意思を知らないことが多く、悩むことが多いのが現実です。
早めに意思を伝える努力をしましょう。
3. 看取り士の思い
本人の願いをかなえる事を大事にします。
プラスの死生観を持って考えます。
人は良い魂の心を持って生まれ、人生を生きて死んでいきます。
最後にその人の命のバトン(持っているエネルギー)を残った方に渡して旅立てたら幸せではないでしょうか。
命のバトンは未来に生きる子供たちへの贈り物だと思います。
かけがえのない命の教育であり、その時間を過ごすことこそ宝物なのです。
残った方がこれで良かったと思えるような旅立ちにしたいと思っています。
4. その他の情報
映画「みとりし」が上映されています。
日本看取り士会 会長 柴田久美子さんの講演などネットで検索してください。
滋賀には無償見守りボランティア エンゼルチームがあります。
社会活動として行っていますので、興味のある方は御相談ください。