BACK   「高齢期のこころとからだ」
    1.こころとからだ
    2.こころの活性化
  
次へ   講師:北村隆子先生 (敦賀市立看護大学)    
 
 
こころとからだ(学んだこと)
 加齢による生理的変化は緩やかなため恒常性(ホメオスタシス)は維持されるが、臓器の予備力、羅患時の回復力、障害への適応力、免疫の防衛力などが低下してくる。更に現代社会は情報の氾濫、複雑な人間関係、価値観や生活様式の変化などにより、悩みやストレスを抱えている人が半数以上になっている。 

 ストレスによる体の変化は警告反応期。抵抗期を経て体の抵抗力が徐々にできるが、第3段階の疲弊期でストレス状態に長くさらされると、体はストレスに耐え切れず、慢性疲労から過労死に至ることがある。

 ・外傷的な出来事=ハイリスクストレッサー、PTSD
 ・ライフイベンツの衝撃に適応に要するエネルギー量のリストから、配偶者の死、会社の倒産、親族の死、離婚などが高いストレス値になっている。
 ・慢性的な日常のいら立ち=ローリスクストレッサーも意外と大きなストレス値になることがある。

 ストレス刺激は大脳皮質から大脳辺緑系に伝わり不安や恐怖の感覚となる。大脳皮質は感情を制御できる器官であるが、ストレスの神経伝達物質が視床下部に働くと副腎皮質刺激ホルモンや交感神経にノルアドレナリンが作用し体の適用力を増すように反応する。
 病は気からといわれるように、大脳皮質でのストレス発散によりコントロールしたい。
 
   

①最近1週間の心と体の状態チェックリスト
②日常いらだち事尺度チェックリスト
③もっともストレスを感じていることに対する考えや行動(コーピング)のチェックリスト
をそれぞれ記入し判定しました。ストレスへの対処行動は、積極的コーピングと消極的・逃避的コーピングがあり、個人それぞれではありますが、クラスの皆さんはうまく適応できているようです。

 先生は講義中の私たちの質問などに逐一対応していただきました。
 
   
 普段のストレス対処法についてみんなで話し合いました。
 考えすぎない。好きなことをする。酒を飲む。好きなものを食べる。カラオケ。仲間と宴会。汗をかく。孫と遊ぶ。忘れる。寝る。人に話す。おしゃべり。買い物をする。ゲームする。大声で笑う。など。

こころの活性化(ストレスへの対処)
 
 交感神経と副交換神経は人の様々な器官に作用し、交感神経系はストレスや緊張状態に備える働きをする。また副交換神経系はリラックスした状態で活性化、緊急事態通過後に体を元に戻す、エネルギーを保存する働きがあり、バランスよく働くことが大事。バランスが崩れると自律神経失調症などの体に変調をきたす。

 良いストレスは体が活性化し通常抑圧されている潜在的な能力が発揮される。悪いストレスはストレス障害として体の負担になる。

ストレスマネジメントは健康増進活動
 ソーシャルサポートの活用(手段的支援・情緒的支援)

 ストレスに強くなるためには、健康、対処能力、強い精神力、環境調整(物理的、化学的、生物学的ストレッサーの影響考慮)

 
 

   
  ストレス軽減方法 の一例    
   
 

 

 部屋を少し暗くして「自立訓練法」を習いました。
 6つの言葉を心の中で唱えながらイマージします。
 ①手足が重たい。(右手、左手、右足、左足の壽番に)
 ②手足が温かい。(右手、左手、右足、左足の壽番に)
 ③心臓が静かに規則正しく打っている。
 ④楽に呼吸している。
 ⑤おなかが温かい。
 ⑥額が心地よく涼しい。
 最後に両手を強く握ったり開いたり、背伸びしたりする「消去動作」を行い、自己催眠から覚める。。




 優しく触れて安らかになる、タッチで癒す「タクティールケア」をしました。背中や手足をなでるように触れることで不安やストレスを軽くすることができます。 






 
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