校外学習(ローザンベリー多和田)について |
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2023年6月7日(水) |
講師 ローザンベリー多和田 オーナー 大澤 恵理子先生 |
大澤先生が、いつか自分の庭を造りたいと長年思い続けた夢を、2003年にこの場所と出会い働き始めました。採石場跡の広大な敷地で、周りの環境と調和を大切にした庭造りに心がけ、もともとあった木や植物を残しました。 13,000㎡の庭には、バラと宿根草が植えられています。落ち着いた雰囲気の庭には、木々が風で揺れています。季節の変化を感じられます。 園芸学科では、和風庭園は剪定授業などで接する機会がたくさんありましたが、イングリッシュガーデンは今回初めてで、バラや宿根草の種類の多さや色鮮やかな花に出会い新たな発見がありました。 (引用)ローザンベリー多和田パンフレット |
講師 大澤恵理子先生 | マナーハウス前にて |
園内の説明
園内の風景
園内の花
大澤先生の講義
講義の内容 採掘跡地であったこの場所は、見渡す限り雑草に覆われていた。ご主人とこの場所に訪れたとき、多和田という地名も四方を囲む山々も、立派な木々すべてが魅力的であり、緑化し地元の人に役に立つことをしたいという思いで開発を始めた。 まず、荒廃地であったことから地面の土を表土ごとめくり取り、新たな土を入れ替えた。また、下が岩盤でおおわれた悪い土であっので、岩を砕いて木を植えた。 色んな知識があれば、この地を選ばなかったが、わからないままプロに出来る庭造りがしたい一心でやってきた。20年経って色んな事がわかってきて、今は無理をしなくなった・ 海外では、庭と城、建築物と庭がセットになっている。ここば、建物はなく石(地元の石)に合う庭を目指した。小川の石も元々あった石である。 マナーハウスは3年前に建てた。以前父と海外を訪れた時、マナーハウスに感動し、是非この地に建てたいと思った。建てるからには、イギリス風でなく、本物を造りたいと思い国内で唯一手掛けている建築家を東京まで訪ね、無理を言って工期に間に合わせてもらった。 建てるにあたって聞かれたのは、ターゲットは団体・個人・・・。ターゲットは女性とした。お出かけする時は女性が主導権を持っている。女性はおおらかで庭を求めている。まずは、女性友達2~3人で訪れる。その後口コミで広がった。 専業主婦であったので、わからないことが多かった。 例えば、お土産品は美味しかったら売れるものと思っていたが売れなかった。まず、販路を先に決めておかないと売れない。沢山作ればいいと思ったが、どこに何を売るかを決めてからでないと作れない。手作業でスタッフがキッチンで造っているので作れる数が限られている。この時代人手不足が課題である。 これまでの人生でいろんなものを作ってきた。絵、パッチワークなどは色の組み合わせに役に立った。 この庭は、自分が素人だからできたと思っている。実家の父が庭が好きで、バラやゆりがあるハデな庭が好きだった。母は野菊などの地味な花が好きだった。父に海外に連れて行ってもらった時、庭で食事している風景をよく目にした。実家でも庭で食事したいと思った。素人が何もわからないのにたいそうなことをしてと陰口を叩かれた。専門の知識を持っていてもいい庭ができるとは限らない後のメンテナンスが大切。美しさは維持するのが大変。オープン前から専門の知識を持った人が今もたくさんいてくれる。今は人手不足(7~8人)なので出来る範囲でやっているが、花は大事、食事、ひつじやポニーの世話もしなくてはならない。今は多くの人が来てくれてうれしいが、当初は色んなことを広げすぎた。 「ひつじのショーン」のコーナーも大人気で多くの人が訪れた。最初は、近所からクレームがあった。駐車場が満杯になり道が混雑したり、国道に人があふれたり、ランチ難民がでた。こうした問題を少しずつ改善し、また、お客様もマナーが良くなり、地元の人にも理解してもらえるようになってきた。コールデンウイークで最大、一日 4,800人が訪れたが、スタッフも慣れてきたこともあり手際よく対応できるようになった。 いつまでもこの仕事を続けたい、自分の体は自分で守らなければならない。特別の運動はしていないが、毎日庭園を見て回るだけで 8,000歩~10,000歩歩いている。ローザンベリー多和田の名前は、造語で、ローズとベリーから来ている。バラとブルーベリーを育てていたが、ブルーベリー今は少しだけになっている。 これまでやってこられたのは、地元の皆さんを始め多くの方々のご指導やご協力があったからです。ローザンベリーこれからも多くの人に愛される場所でいられることを願っています。 |