高時川水源の森

                     


         最終的には大阪湾にそそぐ淀川の源は、滋賀県と福井県の県境の栃ノ木峠に
      ありました。
      ここから高時川として琵琶湖にそそぎます。そして琵琶湖から瀬田川として流れ
      出し、宇治川、淀川、新淀川と名前を変え海へ出ます。
      
      栃ノ木峠の標高は538mであり、険しい山道を抜ける峠です。また福井県における
      嶺南、嶺北を隔てる三つの峠の最南端に位置します。
      「杓子峠(しゃくしとうげ)」、「虎杖崩(いたどりくずれ)」の別名があり、それぞれの
      名の由来にも諸説あります。
      ただし栃ノ木峠という名の由来は峠付近に栃の大木があったため、という説が有力
      です。

      古代から北国街道の難所として知られており、安土桃山時代から特に重要な要所
      とされました。またこの付近には若狭の野坂山地や越前の両白山地、湖東の伊吹
      山地がそれぞれ聳えており、これらの山地の間をほぼ直線上に南北に伸びる柳ケ
      瀬断層が形作る谷の最高点が栃ノ木峠になっています。
      南側から峠まではなだらかに登っていますが、峠から北側は急傾斜のヘアピンカー
      ブで下っています。

                  



 




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