12月2日(水) 健康と住まい 過ごしやすい住環境とは 
講師 
宮本雅子 
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午前 : 過ごしやすい住環境とは 
 
  
 

 
 体感温度(暑さ、寒さの感覚)に影響
 する要素
  *温熱の4要素
   ・温度 ・湿度 ・気流(風速) 
   ・周壁等からの放射
  *この他の要素
   ・作業量 ・着衣量 ・育った環境など

 日本の住居
   ・家の作りやうは、夏をむねとすべし、冬は
   いかなる所にも住まる、熱き比(ころ)わろ
   き住居は、堪え難きことなり。(徒然草より)
  
   ・深き水は涼しげなし、浅くて流れたる、遥
   かに涼し。(徒然草より)

   涼しさを目と耳で感じ取っている

 戦前の日本の住宅の特徴
  ・軒の出が長い
  ・雨が多く湿度が高いため高床式
  ・傾斜の急な屋根
  ・断熱性の高い屋根材 茅葺き屋根
  ・開放的な間取り
  ・木材、紙、土を主材料とした木造軸組構法
   
 冬暖かく過ごす工夫
  ・日中日射しを室内に取り入れること
  ・建物の気密性を高めること
  ・断熱性をよくすること
  ・寒さの厳しい土地では建物の表面積が小さく
   なるような設計をする

午後 : 過ごしやすい住環境とは
 
 
 

 
  
 夏涼しく過ごすための工夫
  ・窓の位置・形状・構造による日射遮蔽
    庇・軒の出、バルコニーなど
  ・窓材料による工夫
    熱線吸収ガラス、熱線反射ガラス
    Low-E複層ガラスなど
  ・建物に付加する物 
    すだれ、よしず、ブラインド、カーテン、
    植栽など
 
 住宅の高断熱化の必要性
 
 ・冬季の室内の平均気温の低い住宅では
   活動量が減る
  ・住宅の寒さ改善が健康寿命を延伸させる
   可能性がある
  ・冬季の床面の温度が血圧と関係する

 省エネルギー(断熱)改修1年後の
 結果
  ・血圧の変動が、起床後・朝食後・夕食後に
   小さくなった
  ・温熱環境の改善幅が大きい群で血圧が低下
   した
  ・リフォーム前に起床後の血圧上昇が強くみら
   れる人で改善がみられた
  ・精神的健康が改善した

 住宅環境を整えることは
  
生活習慣病・医療費の予防・削減に繋がる