選択講座 『近江と文学』

講師 いかいゆり子先生     2018年(平成30年1月~3月) 

               選択講座『
 『近江と文学』の内容を一部紹介します!


(第一回目)
 いかいゆり子先生から”近江を取り上げた作品”
 ”近江に縁のある作者の小説や紀行文”などの紹介と講義
 がありました。                         

 ➀湖の文学→『湖の琴』、『夜の声』
 ➁街道の文学→『古事記』、『日本書紀』など
 ➂各地域を題材にした文学→湖北、湖東、湖西
 ④紀行文→白洲正子の描く近江
など

歴史や小説の舞台・奥琵琶湖”菅浦“
第二回目・第三回目)
 
 第一回の近江の図書を参考に、各自で選んだ本を読んでクラスメートに本の内容や感想について紹介をしました。各自が推薦図書を紹介するのですが、”皆に伝える ことって本当に難しいね”と言うのが率直な意見でした!
 

(第五回目 学習のまとめ・発表)

 第四回の現地研修(菅浦から木ノ本宿)を経て、最終日は各自が読んだ本の内容や感想を文書やパソコンを使って発表しました。
 発表は一人12分の持ち時間でしたが、以外と短く、言い足りない人も多かったのでは?少しは発表も慣れてきたのかなアー。 

 今回の発表では女性陣の頑張りが目立ちました。
 本の主人公や作者の思いが伝わってくるような描写・情景を織り込んだ発表で、話に引き込まれてしまいました。
 拍手です。

            「女性発表者の推薦図書例」   
発表者  図書名  作者   出版社
 川嶋佳代子 『家守綺譚』
 『冬虫夏草』
梨木香歩 新潮社
田中よし子  『近江山河抄』 『あかねさす』
『額田王』
白洲正子
出目 弘
日本歴史学会
講談社文芸文庫
蒲生野逍遥
吉川弘文館
 
 
      
(第四回目・現地研修) 菅浦 

 第四回目は文学や紀行文の舞台ともなった奥琵琶湖・
 菅浦~木ノ本宿の現地研修を、いかい先生の案内のもとで全員参加で 行いました。
 

遺誡先生と北近江40期のメンバー
 
  奥琵琶湖の菅浦から眺める竹生島

”菅(すが)はよいとこうしろは山で前はみずうみ竹生島”
 との歌がいつ頃からか残っています。
 
             
その菅浦の湖岸集落景観は、平成26年10月6日に国の重要
 文化的景観に選定されました。  
                    


歴史ゆかしい菅浦の須賀神社
  
 奥琵琶湖の葛籠尾崎のにある菅浦は、一度は訪れた方も多いのではないか-

mと思います。白洲正子の『隠れ里』にも記されており、中世の惣村(村人を守る自治組織)として名高く、歴史に関するる古文書も多く残っています。       
 今回、私達を案内していただいたガイドさんも、地元出身の方で、歴史に関する事から現在の生活に至るまで、地元の当事者としての生の話をたさん聞けて、とても面白く有意義な探訪になりました。
                
  かっての集落入り口・四足門

惣村の証として今も残っています。
余所者(外敵)から村を守る目的として、この門が境目となってきました。     

  大浦にて
 奥琵琶湖のある湖北地方は「観音さんの里」と称され、多くの仏像が残っています。今回は菅浦の手前に位置する大浦の「腹帯観音を訪ねました。今では、安産祈願の観音さんとしてお参りされる方が多いそうです。端正で綺麗な顔をした観音さんや仏像が印象的でした。      



大浦十一面腹帯観音
 

菅浦、大浦は北国や山陰などにつながる要地として、古くから海運で繁栄しました。
奥琵琶湖の風景は、今も昔と変わらずのどかで、優雅で、感嘆する美しさです。  
木ノ本宿にて
 
 木ノ本宿は、北國街道とその後の北國脇往還が交わる交通の要衝でもありました。中世から琵琶湖は北国と都や西国を結ぶ船運で栄えましたが、陸路では北国街道が利用され街道は賑わいがあったようです。 
                     

「北国街道沿い」


木ノ本宿にある「本陣薬局」の軒先にある看板です。昔の薬の名前が書いてあり、北国街道のかつての賑わいが感じられました。レトロな感じがとてもイイです。 
           

賤ケ岳合戦の屏風

 賤ケ岳は七本槍で有名ですが、秀吉軍とと柴田軍との この戦いが、その後の天下取りへとつながったまさにその戦いの場です。 屏風とは言え臨場感のある作品です。


「北近江(湖北)を題材の図書の一例」  
作者 図書名   作者 図書名 
白洲正子   『隠れ里  井上靖 『星と祭り』 
岩井三四二  『月の浦惣庄公事置書』   青山光二  『竹生島心中』
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