3月7日 野菜作り・土づくりの基礎
 
   野菜の種類と分類
 
 

野菜とは
   副産物として用いる目的で栽培する草本性植物のこと。
   ビタミン類、ミネラル、植物性繊維等を含み、健康維持、増
   進を補う大切な食品


  園芸作物 野菜・果樹・花卉
  
  農作物   食用作物・飼料作物・緑肥作物・工芸作物  

  


   野菜の分類

≪植物学的分類≫
 遺伝的な類緑関係や生育の特性を知るうえで重要な分類科が同じ
 野菜は同じ病気や害虫の被害を受けやすく、連作障害などを避け
 るためにも、同じ科の野菜を知っておくと便利である。


  ナス科:トマト・ナス・ピーマン・ジャガイモ
  アブラナ科:カブ・カリフラワ・キャベツ・ブロッコリー・ダイコン・
  ハクサイ
   分類階級の高次なものから

  界>門>網>目>科>属>種>変種>品種
   
 インゲン豆を例にとると
  植物界>種子植物門>双子葉網>バラ目>マメ科>アズキ類
  >インゲンマメ 
  品種にはアーロン・モロッコ・さつきみどり


≪園芸的分類≫
  野菜の何処の部分を利用するかという視点で分る方法
   
  分類(科)   利用部位        野菜
 
  果菜類      果実      イチゴ・キュウリ・スイカ
             種子     インゲン・エンドウ・ソラマメ

  葉菜類       葉      キャベツ・レタス・ハクサイ
          花・花蕾・花茎  アシタバ・ホウレンソウ・ミツバ
              茎      アスパラカス・コールラビ

  根菜類       直根     カブ・ニンジン・ダイコン
              イモ     サツマイモ・サトイモ・ヤマイモ

  栽培の難易度
 栽培が簡単な野菜
  結球しない葉菜類は比較的育てやすい。葉菜類は比較的短期間
 で栽培が可能で、早生・中生・晩生などある品種は初心者向きであ
 る。 キョウナ・タイサイ・コマツナ・リーフレタス等


  根菜類でもハツカダイコン、ダイコン、コカブ、ジャガイモなど比較
 的育てやすい野菜ですが、種まき、植え付け時期により栽培が難し
 くなることもある。

  
  栽培が簡単な野菜でも、育てやすい時期にその時期に間に合う
 よう品種や病気に強い品種を選んで栽培することが重要
    栽培がやや難しい野菜
  果菜類は一般的に葉菜類や根菜類より難しい。また、葉菜類結
 球性のキャベツや花蕾を利用するカリフラワなどは非結球性の野
 菜よりやや難しい。
  大玉トマト、長ネギ、メロンなどは更に難易度が高い。


品種の選び方
  品種選びのポイント
※栽培時期にあう品種選定  とう立ちの遅い春まき品種生育期間
                   の短い早生品種を選ぶ


  植え付けから収穫までの日数
 極早生約50日・早生約55日・中生約75日・晩生約90日
   
   病気に強い品種を選ぶ 
  病気に強い品種が開発されており、各種 病の抵抗性品種や耐
 病性品種を選ぶことで栽培しやすくなる。

 
連作障害
  同じ畑で同じ科の野菜を連続して作ると、土壌病害が出たり有害
 なセンチュウの密度が高くなったり、土壌養分の均衡がくずれたり
 する障害

  ナス科同士、ユリ科同士、マメ科同士の連作は避けること葉菜類
 ではアブラナ科の連作により、根こぶ病が代表的

 その対策:野菜の種類を次々変える「輪作」…作付プラン
       堆肥や腐葉土などの有機物を多く施す。石灰
       資材などによる土壌酸度の調整。接ぎ木苗や抵抗性の
       ある品種の導入等
   土づくり
  野菜つくりの第一歩
    ①水はけが良い  ②通気性が良い  ③保水性が良い
    ④保肥性が良い


  化学的には
    ①土に養分をたっぷり含み 
    ②栽培に適正など土壌酸度(PH)の範囲内であること

 
    ①土質のチェック ②土層のチェック ③水はけのチェック
    ④土壌酸度チェック  およそPH6.0~PH6.5の弱酸性
   肥料

 ≪有機肥料≫ 微生物が無機化してから植物が利用する緩・遅効
  性の肥料  魚かす、骨粉、鶏糞、牛糞、油粕、米ぬか等

 
 ≪化学肥料≫ 工業的に作られた即効性の三大要素を配合した
  肥料、アンモニア(窒素肥料)、リン鉱石、カリ鉱石


  種類と性質

 苦土石灰・・・・・ 酸度を調整して光合成を促進
 堆 肥・・・・・・・・ 土のコンディションを向上
 化成肥料・・・・・ 複数の成分を合せた即効性の肥料
 消石灰・・・・・・・ アルカリ分は苦土石灰より高め
 油 粕・・・・・・・・ 発効後に肥効が出る植物質肥料
 ヨウリン・・・・・・・ 主に果菜類に使うリン酸肥料
 液 肥 ・・・・・・・ 葉の色つやや改善にも効果的

 スイカ・トマト・なすの摘心、整枝について

スイカ:本葉5~6枚で摘心し、元気の良い子づるを4本残して付け根から切り取り、果着させるのは主枝から数えて18葉目以降とし、早朝に人工授粉させる。収穫する数は1株で2から4果で生育の弱い果実は摘果する。

トマト:苗が活着し、葉や茎の生長に勢いが出てくると葉の付け根から脇芽が出てくるので、脇芽はすべて摘み取り一本仕立てで育てる。

ナス:植え付け後、ナスの生長と共に枝が混んでくるので、脇芽を摘んで整枝する。主枝とその下の勢力の強い2本の脇芽を利用して、3本仕立てにする。8月上旬には、全体の1/3~1/2の枝を切りつめる更新剪定を行う。同時に根切りを実施し、追肥する。

 
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