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森の手入れ(間伐材の活用)
校外学習:びわこ地球市民の森・森づくりセンター
(講師:平塚 英史センター所長)
レイカディア大学
彦根キャンパス
園芸科44期生
広報部会編集
更新日:令和6年3月26日

★★★「森の手入れ 間伐材の活用(シイタケ植菌)」★★★

 令和5年2月14日、びわこ地球市民の森 森づくりセンターにて(「里の森ゾーン」の間伐・枝打ち作業)、間伐作業のボランティア活動を行いました。
 今回は、選択講座として、「森の手入れ(つどいのゾーン)竹林伐採とシイタケ植菌」の実習を行いました。

 寒くなるだろうと防寒準備はしてきました。 しかし、竹の伐採、搬出の作業で汗をかいてしまいました。
     なんて我々は、いつも天候に恵まれているのだろう。
    
空は透き通る青色。   幾筋もの飛行機雲。   美しい光景だ。
              空だけ見てると、一足早く春が来ているようです。


=平塚センター長より 講義を受ける=
 この森は、極力、自然な環境を維持することが基本。
樹木の枝等は危険な枝は切り落とすが、あくまでも自然の状態を保つ。(今日の竹林の伐採は、これ以上竹林の面積を増やさないために人工的に伐採する。)

また、特定外来生物 オオバナミズキンバイの遮光による防除実験などもされている。


・竹林へ行く途中、説明を受ける

・虫の住み家の案内版

・原木(ほだ木)の本伏(ほんふせ)

      ・先生の説明を聞きながら歩いていると、道の先に、竹林が見えてきた   さあ! 作業開始だ。
       ・各班に分かれて、作業を行う。
※竹を伐採する場合、下図のように地上から1m辺りで切り落とす。(詳細はこの後の説明資料参照)

午後からは、椎茸菌を打つ個所の説明を聞き、みんなで協力しあって作業をしました。楽しい時間となりました。
頭の中は、原木にいっぱいシイタケが付いた想像です。


椎茸の収穫はあまり陽が当たらず水が十分な環境で通常1年半から2年後に採れます。
その時を楽しみに栽培していきます。


🔶前回、びわこ地球市民の森 森づくりセンターにて間伐作業のボランティア活動につきましては、選択学科の令和5年2月14日のホームページを参照願います。




★★★「現代農業 特選シリーズ 竹の徹底活用術」★★★
         これがなかなか面白い!

その中で、竹林の間伐を行うNPO法人「フォレストぐんま21」理事長の菊川照英さんが開発した「1m切り」を紹介したい。
       たけは、1mの高さで切れば、根まで枯れる!

            「1m切り」で竹が抜ける、竹が減る

 「七年かかって、竹の根を根絶する方法がわかってきました」
そう話すのは竹林の間伐ボランティアを行うNPO法人「フォレストぐんま21」理事長の菊川照英さん。

 そのやり方は極めて簡単! 12月から翌年2月までの間に1mほどの高さで竹を切るだけ。

そうすると真竹などの細めの竹なら一年後には根元から抜ける。
太くて肉厚な孟宗竹だと抜けるまでに二~三年かかることがあるものの、抜けるときはやはり根こそぎなんだそうだ。
 菊川さんが管理する竹林を案内してもらうと1mで切られた竹が乱立している異様な光景に出くわす。

            「じゃ、抜いてみま~す」
 切ってから一年たった真竹を菊川さんが左右に揺さぶると、ブチブチッという音とともに竹が根っこ毎抜けた。
抜けた竹の根を触ってみると、指でポキポキと
簡単に折れるほどもろくなっている。

 地下茎はどうなっているのだろう。
12月というこの時期ならすでに地下茎には
小さなタケノコが芽生えているはずである。
固い地面と格闘しながら掘ること
一時間、ようやく掘り当てた1m竹の地下茎には、タケノコがつくはずの部分がくぼんでいるのが観察できた!

 菊川さんが実践する竹の1m切りは、地下茎をも枯らして新たなタケノコを生やせない強力な竹枯らしの効果がある。  竹の根は切られたことに気づいていない?

       竹を枯らすには1m切りをする時期も重要なポイントになる。

 
12月から翌年2月にかけては竹が水を吸い上げなくなる冬眠時期。
その間に1mの高さで切られると、竹は切られたことに気づかず、春になると旺盛に根が水を吸い上げてしまうようだ。
その証拠に、1m竹の切り口をのぞいてみると、切り口から溢れた水が溜まっている。
 竹はピーク時には一日に2~3mも伸びるほど生長スピードが速い。
グングンと伸び続ける竹が全身に水を巡らすには相当な吸水力があるはずだ。
切られたことに気がつかない1m竹は、春にそのままの勢いで水を吸い上げ、オーバーフローしてしまう。
結果、次第に根や地下茎の養分まで使い果たし、一年も経つと根っこもろとも枯れてしまう、、、

これが菊川さんの仮説だ。

 「以前、地際で切っていたころは春になっても切株に水がたまっていることはなかった。
地際切りだと切られたことを根が感知するようです」
 確実に竹の根を枯らすこの1m切りは「現代農業」の記事でも大反響をよんだ。
群馬の林業試験場も興味を持ったようで、竹の種類や切る高さ、枯れるまでの年数などをこれからも繊細に調べることになったそうだ。

 つまずかない 靴が破れない切る作業がラクに
竹林内に切り株が残らないということも1m切りの優れた特徴だ。
以前の地際切りでは
地面から数m飛び出た切り株につまずいた先にあった切り株でけがをしたりと、竹林作業の度に傷が絶えなかった。
 それに、切り株は時間が経つにつれて切り口が裂けてくる。
これが非常に厄介で、
裂けた切り株を踏んでしまうと、安全靴でも破れてしまう。
切り株を真上から踏んだ
場合はまだいいが、2,3回の作業で次々にダメになってしまったものだ。

 1mの高さでできることで
作業自体も楽になった。
低くかがんで竹を切るのは腰や足へ負担が大でも実に疲れにくい。


 ちなみに、菊川さんが毎年1m切りをしている竹林では年々竹が細くなって、竹林の勢いが弱まっているそうだ。
「篠竹(小竹)を根絶するには3,4年かかるといわれているから、竹なら10年くらいですかね。竹林全体を枯らしたいなら1m切りを根気よく続けることですよ

           庭や畑に侵入する竹に悩まなくなる日も見えてきた!

 とりあえず12月ごろ土砂に埋まっていた唯一の土地の入り口を塞いでいた土砂をさらって、竹の密林の内部に入れるような場所を確保しながら、手前の竹から順に1m切りを敢行していきました。