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校外学習(米原方面)
巨木・名木を訪ねる
(樹木医:信田繁治 先生)
レイカディア大学
彦根キャンパス
園芸科44期生
広報部会編集
更新日:令和5年10月29日


今日も快晴だー こころもウキウキー 楽しみだー
 10月25日、今日の校外学習は、湖北地方の「了徳寺のオハツキイチョウ(イチョウ)王街道の欅(ケヤキ)西山の杉並木(スギ)白山神社の乳イチョウ(イチョウ)吉槻の桂の木(カツラ)5か所、5本の巨木・名木を訪ねました。 
 快晴の下、醒ヶ井駅前駐車場に集合して、信田繁治先生から今日の予定等のお話を聞きスタートしました。


1.『了徳寺のオハツキイチョウ』
・下図の観光マップに⑥了徳寺のオハツキイチョウが記されています。
・中山道に沿うように流れる清流の地蔵川。 季節外れですが『梅花藻』の黄色い花が見られました

【観光マップ】

【地蔵川と梅花藻】
・駅前から地蔵川に沿って5分ほど歩いたところに『オハツキイチョウ』が青空を突くようにそびえ立っていました。

【国指定天然記念物】

【御葉附銀杏(おはつきいちょう)の説明板】
・下図が葉附銀杏(ハツキイチョウ)です。葉にくっつくように銀杏がつています。
 信田先生によると、葉に銀杏が出来るのは、「先祖返り」で葉に附くと言う事です。
 銀杏の根元にはギンナンが落ちていて、思ったより簡単に御葉附を見つけることが出来ました。
・熟した実は直接手で触ると、アレルギー反応でかぶれるので注意が必要です。


2.『西山のケヤキ』・・・「王街道の欅」とも言われています。・・・米原市指定天然記念物
 道路沿いの一角には古墳「王街道塚古墳」の石碑がありました。
 古木感の漂う西山のケヤキには、幹の中央部大きな空洞があり、痛みもありますが、樹木医が治療をされたのか、落葉し始めるものの上部には葉が見えていました。

【「王街道の欅」説明板】

【樹木医の治療のあと】

【ケヤキの種】


3.『西山の杉並木』・・八幡神社の杉並木 ・・・・・米原市指定天然記念物
 米原市西山にある八幡神社には「八幡神社の杉並木」と呼ばれるスギの巨木が17本そびえ立っていました。

【「八幡神社の杉並木」説明板】
・八幡神社の拝殿・本殿は急な石段の上にあります。
 その狭い石段の両脇にスギの巨木あり、すこし圧迫感を感じましたが、道路際からは存在感は感じられませんでした。
・階段は全部で83段でした。

【信田先生(前列左から3人目)と参加者集合写真】
★★☆★ 昼食は、目の前にそびえる伊吹山を見ながら、道の駅「伊吹の里」で頂きました。 ★★☆★


4.『白山神社の乳イチョウ』
 少し上り坂に差し掛かったところに、下からでも見るからに異様な形の樹木が現れました。
 そして白山神社に向かって右手にはっきりと「乳イチョウ」が見えました。


【坂道の下から】

【白山神社】
・枝から何かが垂れ下がる奇妙な形をしています。信田先生によると、これはイチョウの巨木に見られる「気根」というもので、全てのイチョウの木に出るものではなく、何故個体によって気根が出るのか理由は明らかにはなっていないそうです。
・気根は「乳根」とも呼ばれ、女性がこの木に願うと安産祈願のご利益があるといわれています。
                            ・・・・・・・信田先生いわく迷信です。



5.『吉槻の桂』吉槻の木カツラ ・・・・・・滋賀県指定自然天然記念物
 伊吹山の山麓にある「道の駅・伊吹の里」から県道を北に向かうと、約20分で吉槻に着ます。
 県道40号線から右に100m程行くと道路沿いに「吉槻のカツラ」が見えます。カツラに株が密集していました。


【「吉槻の桂」説明板】
・カツラの木の近くに寄れば、しょうゆ(※)の香りや香木の香りがするそうです。
  ※しょうゆの木はカツラの古木。秋口に、醤油の香りがします
・カツラの木で、碁盤、将棋盤、仏壇仏具に使われます。
・事務局の宇野さん雷雨の時はご苦労様でした。(左端)

 日本には古くから大きな樹木に神様が宿るという言い伝えがあります。
 今日は5ケ所5本の巨木・名木に出逢いました。
 これらの樹齢は100年という単位で気の遠くなりそうな歳月です。
 巨木・名木の中には事由があり伐採されてしまった樹木もあったでしょう。

 今、新しい苗木を植えても巨木・名木と言われる樹木に育った姿を当然ではありますが私たちには見ることはできません。
 そういう風に想いを馳れば、3~5、あるいは10世紀とかの遥か先の彼方、未来の地球上にたくさんの樹木が育っていれば素晴らしいと想います。


駆けて行く秋

長かった残暑も過ぎ 暦にやっと季節が追いついて 
君は 湖北地方から紅葉を山裾へ運んできます 
先ほども 君が連れてきた 大きな落雷音や つかの間の激しい雨 
駆けていく君には小さい事かもしれないけれど 絵の具をふり撒き
短い秋に慌てながら 街中を染めて行く 

そんな短い秋の出来事 どんな些細な事でも覚えておきたいと思った
時が流れ いつか秋の日に 今日がなんと素晴らし日だったのかと 
きっと思い出すに違いない

過ぎゆく君の後ろ姿を 見えなくなるまで見つめていたいと思います

急に鳥が飛び立ち驚かせる 

木々の先 空を見る 秋の日射しが 吉槻のカツラの梢の間から
 プリズムのように瞳に集まり まぶしくて 

つるべ落とし はやい日の入り 夕暮れ時 すぐ暗くなる 
そう君は 足早に駆けて行く秋
オリオン座が輝きだすころ 晩秋へと 君は誘う
                       (T.O)