おいしい果樹の育て方 ~苗選びと植え付け・施肥・かん水 及びポット栽培~ (元八日市南高校教員:松原治夫先生) |
レイカディア大学 彦根キャンパス 園芸科44期生 広報部会編集 更新日:令和5年1月23日 |
<説 明> 今回は、「ポットで果樹を育てよう」をテーマに、松原治夫先生にご教授頂きました。 畑がない人でも団地のベランダでも栽培できるのが魅力です。 レイカディア大学園芸学科で「ポット栽培」を学習しませんか!! ポットで果樹を育てるポイントは! ◎間違えのない苗木選びです・・・・・良い苗木を選ぶ+良い土を選ぶ+肥料+水 「接ぎ木苗がおすすめ」 苗木は、枝が主枝の周りにバランス良く出ているものを選ぶと良い。 接ぎ木苗は、接ぎ木部分の段差が少ないものを選ぶと良い。 苗木を購入時に実がついていたら、実を全部摘果する。(植え付け後、2~3年は木を育てる為) 〇何を、植えたいか? 初めて植える、あるいは取り組む場合、イチジク、ブルーベリー、柿 がおすすめです。 病気になりにくく、1本でも実をつけますが、できれば花が咲く時期が同時期の2品種を植えると良い。 植え付け間隔は、将来大きくなることを考えて、2~3m間隔で植えるのが良い。 ブルーベリーは、栽培が容易で2~3年で実をつけます。病虫害の被害も少ない品種です。 酸性土壌を好みますので、ピートモスを与えて土壌の改良をします。専用土も売られています。 キウイフルーツは、雌雄異株なので結実させるためには雌株と雄株を一緒に植えて、人口受粉を行います。 グリーン用、イエロー用の雄株が必要です。病気にかかりにくいです。 |
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<ポット栽培> ◎果樹が好む環境づくりや肥料と水の与え方に気をつけましょう!! 〇肥料の3大要素 ・チッ素(N)・・・葉や枝を育てる ・リン酸(P)・・・花芽をつくり果実のつきをよくする、 ・カリ(K) ・・・ 根を太くし、果実を大きくする 〇水やりは、朝が基本 ・夕方は地温が上がっている所に水を与えると徒長枝が伸び、花芽が付きにくくなる。 〇肥料の種類 ・無機質肥料:チッ素・リン酸・カリを二つ以上化学的に合成した化成肥料で、木を大きく育てるのに使う。 効果が即効性と遅効性があります。 ・有機質肥料:効果がゆっくり現れるので、主に元肥に使用され、実をおいしくする効果がある。 骨粉、牛糞、鶏糞、腐葉土の種類があり、土壌が活性化して良い土になります。 ・無機質肥料と有機質肥料は、うまくミックスして使用することができる。 〇肥料の与え方(①~⑦の作業順) ①有機質肥料(鶏糞・牛糞) ---------- 植え付けの1か月以上前に土に混ぜ込む(鶏糞は肥料効果大、牛糞は土壌改良の為に使う) ②苦土石灰(マグネシウム入り) ------ 植え付けの10日位前に土に混ぜ込む ③無機質肥料(化学肥料) ------------- 植え付けの5日位前に施肥する ④植え付け ⑤追肥 -------- ようりん(リン酸、けい酸、苦土、石灰がバランス良く含まれている総合肥料で実つきを良くする)+化成肥料 ⑥収穫 ⑦お礼肥 ------ 即効性の化成肥料や液肥が効果的(樹勢回復や株を充実させる目的で行う) 〇剪定について ・間引き剪定+肥料=木が元気になる(残した枝に養分を供給しやすくなる) --- ただし、実をつけるまでは剪定不要 ・ひこばえは、見つけたら根元から全て切り取る(ひこばえには花や実をつけない為) ・切り返し剪定をすると実がならない(柿などは、細枝の先端近くに実をつけるので、間引き剪定を行う) ・1年で剪定してしまわず、2~3年かけて全体の樹形を作っていくのが良い ※掲載の絵図は講義内容のメモ |
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※掲載の写真は松原先生の講義風景 |
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