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庭木のことを理解しよう
滋賀県の巨木・銘木紹介
(樹木医:信田繁治先生)
レイカディア大学
彦根キャンパス
園芸科44期生
広報部会編集
更新日:令和5年1月26日

 <はじめに>
レイカディア大学の入学式、オリエンテーションも終えて、さあ! 期待とワクワク感で始まったよー。
「第1回 庭木のことを理解しよう 滋賀県の巨木・銘木紹介」。 講師は樹木医でもある信田繁治(のぶたしげはる)先生。

信田先生は、どんぐり。。。。 椎の実、、、 名前忘れましたが 講義の休憩時間に拾ってきてくださいました実を僕たちに食べさせてくれました。 考えてみれば我々の先祖は農耕民族でしたが、水稲の栽培以前はどんぐりなどの木々の実が主食だったんですね。

大学の講義だから専門語も多いのですが、「大学生になったんだ!」という思いを実感致しました。
特に木々が「紅葉」する原理・条件。木の種類によって赤くなるもの、黄色くなるもの、茶色くなるもの。
       あー、美しい四季のある日本に暮らせて良かった。
 <講義から得た知識・ポイント>
●植物は光合成作用によって成長し、太陽(光エネルギー)・水(6H2O)・二酸化炭素(6CO2)のいづれが欠けても光合成は行われない。
●第1に土の手入れ、第2に根っ子の手入れが重要である。樹木の弱りは根っ子(土)が悪いのがほとんどである!
●山中の樹木が健康なのは落葉、落枝、動物の死骸・糞などが土壌に供給され、腐食・分解して有機物として堆積して土を耕すから。
●水やりは一気に大量与える。こまめな水やりはダメ。柔らかい土にして、水はけを良くすることが重要である。
●肥料の3要素とは、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)で、植物の成長には欠かせない要素である。
●木を腐らせるのは木材腐朽菌のしわざであり、ベッコウタケを見つけた場合は伐採すること。
●菌根菌は樹木の成長を助け、保護する働きがある。菌根菌はやせた土地で育つ。
●きれいな紅葉の条件とは、①最低気温8℃以下である、②1日の温度差がある、③太陽の光があたる、④適度な湿度である。
  <講義内容>
1.樹木の歴史
2.光合成のしくみ
3.木と草の違い
4.樹木の肥大成長
5.樹木の上長成長
6.よい土とは
7.根
8.肥料の役割
9.枝の枯れ方
10.太枝の落とし方
11.むちゃな剪定
12.木材腐朽菌(キノコ)
13.根と共生する菌根菌(キノコ)
14.木が元気な季節は
15.紅葉
注:図解は、当日の講義資料より引用

6CO2 + 6H2O + 光エネルギー → C6H12O6 + 6O2
【光合成の仕組み】

【樹木の肥大成長】

【樹木の上長成長】
「出典:図解 樹木の診断と手当て(農文協)」

樹木の弱りは、根っ子(土)が悪いのがほとんど!
【良い土(森林土壌)】

柔らかい土にして水はけを良くしておき、水やりは一気に大量やる!
【根(直根、側根、細根)】

【枝の枯れ方】

【太い枝の落とし方】

松の木を元気にするには、菌根菌が育つ環境作りがポイント!
【根と共生する菌根菌】
「出典:図解 樹木の診断と手当て(農文協)」

樹木の剪定作業は、木に養分が蓄えられた秋~冬に行うのが良い!
【木の年間のエネルギー収支】